HASETSUNE マストアイテム Review

salomon x hasetsune

トレイルランレースは天気、気温、目標タイム、走力などによって参加者に求められる装備が違い、エイドがないHASETSUNEではとくにその準備不足が失速の原因やリタイア、命にかかわるトラブルにつながってしまう。自分に最適なギアを見つけておくことが何よりHASETSUNE攻略のカギ──。ということで、今年からハセツネのメインスポンサーになったサロモンに協力いただき、3つの目標別にオススメのギア&ウェアを提案してもらった。まだ勝負ウェア&ギアを選定中の方はぜひ参考にしていただきたい。

HASETSUNE finish time始発帰宅目標(10〜17時間)

行動時間が長いからこそ
快適さと耐候性を重視

続いては始発帰宅を目標。ここが最も多いボリュームゾーンですが、
ポイントはどんなことでしょうか?

「基本的には2パターンあって、終電目標だったけれど間に合わなかったパターンと、最初から始発目標でスタートするパターン。どちらも走る場面が少なくないのでS/LABほどカリカリではないにしても、ある程度の軽さと機能を併せ持つものを中心にしつつ、行動時間が終電目標よりも長いことを念頭に選びました」

ザック:ADV SKIN 12 SET / シューズ:ULTRA GLIDE / Tシャツ:SENSE TEE / ジャケット:BONATTI TRAIL WP JACKET / パンツ:SENSE 5''SHORT / ロングパンツ:SENSE HYBRID PANT

なるほど。行動時間が長いと防寒対策に加え、耐候性においても幅広く備えておく必要がありますよね。まずはBONATTI TRAIL WP JACKETから解説ください。

「3種あるBONATTIシリーズの最高峰で、防水透湿素材にパーテックスを使用し、防水性は20000mm、透湿性も20000g/m²/24hというハイスペックモデルになります。ゴアテックスよりもストレッチ性と生地自体のやわらかさがあり、長時間ランニングするシチュエーションでの快適性に優れています。

サロモンらしさで言うと細部まで軽量化がされており、通常のレインウェアの袖口はベルクロが備わっていますが、それを削る代わりにゴムが入っていてバタつきを抑えたり、よくある脇部のベンチレーションなども削られ、大胆な発想でフロントジッパーを大きなベンチレーションとしています。ジッパー内側にボタンがあり、それを留めた状態でジッパーを下げればバタつくことなく、衣服内に外気を大量に取り込めるのです。

背中にマチがあり、ザックを背負ったまま羽織えるのも先を急ぐシチュエーションでは時間短縮やストレス軽減の要素になります。胸ポケットに押し込んで小さくできるポケッタブル仕様なので、素早い出し入れも可能です。あとレインウェアを脱ぐことなく、左胸のポケットからザックのフロントポケットに収納しているソフトフラスクにアクセスできます。ポケットとしても使えつつ、そこから水分補給もできる構造になっています」

万が一に備えた
ハイブリッドパンツ

終電目標には入っていなかったロングパンツもここでは選ばれています。

「正直、始発目標の参加者でもロングパンツまで履くシチュエーションは少ないと思いますが、脚の痛みやトラブルで後半歩き続けたり、胃腸トラブルで食べられなくなって体温が低下してしまったり、リタイアして自力下山を余儀なくされることもHASETSUNEではよくある話です。

ただ、普通のレインパンツをご紹介してもサロモンらしくないので、今回は新作のSENSE HYBRID PANTを選びました。レインとウインドストッパーのハイブリッドパンツで、雨粒が当たる前側は2.5レイヤー防水透湿素材のパーテックスシールド、裏のオシリ側はストレッチ性のあるウインドシェル素材が使われています。軽くてコンパクトに携行できるので、アクシデントや夜間パートでペースが落ちて寒くなった時の保険として持っておいて損はない1着です。攻めた結果、リタイアという結果になるのは悔しい話ですが、その際のリスクマネジメントとしてはもちろん、万が一に備えておくという安心感があって初めて、本気で攻められるはずですからね」

後半の粘りにつながる
新作ULTRA GLIDE

シューズは最新作、ULTRA GLIDE。オールラウンダーのSENSE RIDE 4と思いきや、やや変化球なモデルを選ばれました。

「そうですね。始発目標なら、『Optivibe™』という筋疲労軽減に重きを置いた機能を搭載するSENSE RIDE 4もオススメなのですが、あえてULTRA GLIDEを選んだ理由は、やはりS/LAB PULSARと同じ最新のミッドソール『Energy Surge』を搭載しているからです。一般的なミッドソールって、走っている間にその衝撃でじわじわと凹んでくるのですが、Energy Surgeの強みは、長時間履き続けてもロフトがつぶれないこと。硬さが保たれ、クッション性も持続します。もちろん反発力も高く、S/LAB PULSARと同じくリバースキャンバーがついているので、脚を転がすようにサポートしてくれ、最初から最後までしっかりと走れます。

終電目標でチョイスしたS/LAB PULSARは接地面積が小さいので、スピードが出る反面、安定感はどうしてもなくなってしまいます。一方のULTRA GLIDEはそれよりも接地面積が広いので安定感が高く、とくに疲労した時の脚運び、脚さばきで差が出てくるはずです。現在はMt.TAKAO BASE CAMP(高尾ベース)でもレンタルシューズとして設置されているので、興味のある方はぜひ試していただけたらと思います」